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ハルク (船舶)
ハルクとは、水上に浮かぶ機能は持っているものの、洋上航走はできない船のことである。しばしば進水したものの竣工しなかった船を評して用いられることがあるが、この言葉は艤装や内部の装備を撤去し、水上に浮かぶ能力のみを残した老朽船についてもっとも多く言い表す。英語の「hulk」という言語は動詞としても用いられ、ある船が「hulked」されたという表記は、ハルクに改装されたことを示す。(ヨーロッパの初期の沿岸船についてはハルク船を参照。) 英語のハルクという言葉はまた、放棄された漂流物や船体を言い表すことに用いられ、より一般的にこれは、まだ有効な機能を発揮する船体に適用される。帆走の時代には、多数の船体が船として用いられるよりもハルクとして長期にわたり従事した。木造船は、船体構造が老朽化し、洋上航走の衝撃に耐えるには脆くなりすぎた際に、しばしばハルク化された。悪天候下の洋上航走時、こうした船の板材は多すぎる浸水を許した。 最近では、艦船が時代遅れとなったとき、例えば帆船が動力船に置き換えられた時代や、またはいくつかの大型オイルタンカーのように、船が運用にあたり不経済になった際に、船のハルク化が行われる。 == シアーハルク ==
シアーハルクはかつて帆船だったものをクレーン船にしたもので、造船と修理に用いられ、主にロワーマストを建造中の船に設置し、また補修を行った。ハルクのマストは一定角度を取り、船体に取り付けられた索具を引くか、または船体内部のバラストを移動させることでハルクを転動させ、これによってクレーンの端部を効果的に俯仰させることができた。ロワーマストは、船上に搭載されたものの中では最大かつ最強度の一体化された船材であり、こうしたマストを建てることは、シアーハルクまたは陸上に築かれたマスト用二股クレーンを用いない場合、極度に難しい作業だった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハルク (船舶)」の詳細全文を読む
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